こんにちは!かさご(夫)です
サッカー好きにはたまらないシーズンがやってきましたね!
ちょうど今から5年前の2014年、ブラジルでサッカーワールドカップ開催されました。大会の中でも一番印象深かった試合が準決勝のブラジル対ドイツ、通称「ミネイロンの惨劇」ですが、なんと 僕たちはその試合を現地ブラジルで観戦していました!
そこで今日は「5年前ブラジルで何が起きていたか」、現地にいた数少ない日本人であろう僕たちならではの目線でレポートしたいと思います。サッカー好きはもちろん、そうでない方も 「ブラジル人の幸せに生きる術」が詰まった内容なので、ぜひご一読くださいね!
≪もくじ≫
- 強行スケジュールでブラジルへ
- コパカバーナのパブリックビューイングに参戦
- ドイツの猛攻。ブラジルサッカー史上最大の「屈辱」
- 「サッカー命!」これがサッカー王国の現実だ
- 「発想の転換のプロ」ブラジル人の精神
- 番外編
- ブラジルがワールドカップ優勝する日を夢見て
強行スケジュールでブラジルへ
現地レポートの前に、簡単に僕らがどうしてブラジルへ行く経緯になったのか、簡単にお話しします。サクッと呼んでいただけると嬉しいです。
2年目の若手社員が夏休みを強硬奪取したよ!
当時のかさご(夫)は2年目の若手サラリーマン。意地悪な上司や女性の先輩方にグチグチ言われる日々でしたが、 その度に学生時代に留学したブラジルのことを考えていました。迎えた2014年、上司に夏休みを直訴し、2年目社員では考えられない9連休(2回の土日含む)を奪取しました!
目的はもちろんブラジルで開催されたワールドカップ!留学経験もあり、 もはや「心のふるさと」でもあったブラジルで大好きなワールドカップが行われると考えたら、もう日本でサラリーマンなんてやってる場合じゃありませんでした。
2014.7.9 運命の一戦「ドイツ戦」
日本からブラジルは片道約30時間。飛行機遅延などのアクシデントもあったので、ブラジルに実際滞在できたのはたったの5日間でした。その中でホストファミリーが滞在していた街で数日過ごした後、 迎えた2014年7月8日、ブラジルの決勝進出をかけたドイツ戦を観るべく、リオデジャネイロへと飛びました。
コパカバーナのパブリックビューイングに参戦
「ミネイロンの惨劇」が起きたのは、リオデジャネイロから内陸へ500kmほど進んだ「ベロ・オリゾンチ」という街。チケットを手に入れることができるのはごく一握りなので、 僕たちはリオデジャネイロ最大のパブリックビューイングが行われる「コパカバーナビーチ」へと向かいました。
試合前の国歌斉唱と突然の雨
試合開始の10分前、コパカバーナビーチは数えきれないほどの人で埋め尽くされました。ブラジル人の熱気とは裏腹に、コパカバーナビーチの海の方からはとんでもない雷雲が。試合前からゴロゴロ鳴っていたので、今考えればこのあと起こる惨劇の予兆だったのかもしれません・・・。
ドイツの猛攻。ブラジルサッカー史上最大の「屈辱」
いよいよキックオフ。コパカバーナ全体もものすごい熱気に包まれ、1プレーごとに大きな歓声が沸きます。あの魔の得点ラッシュがやって来るまでは・・・
前半開始早々、ドイツのゴールラッシュ
前半開始とともに、ドイツの猛攻が始まります。1点目が入ったときは「まだ大丈夫」みたいな雰囲気でしたが、2点目、3点目が入るとともに周囲は荒れ始めます。3点目が入った時点で周囲でケンカ騒ぎもあり、僕たちもゲンナリだったので、近所のバーへ移動しました。
近所のバーのテレビでは警察官もパブリックビューイング!
近所のバーの外にテレビが設置されていたので、そこに30人くらいが集まって試合を観ていたのですが、観衆の中には警察官の姿もありました。 それでも誰も文句言わないブラジル好き(笑)日本だったら完全にクビ問題ですよね。
前半終了5-0。メトロの駅は大混乱
前半終わってみれば5-0。まさか過ぎる展開に僕らも半分諦め、身の危険もちょっぴり考慮の上、帰ることにしました。(ブラジルではサッカーの大事な試合があると暴力で人が亡くなるケースが実際あります。週1くらいで)
メトロに乗ろうと駅に到着すると、あたりはもう大混乱!人が多いうえにみんなイライラしてるので、ここでもちょっとしたケンカがありました。
「サッカー命!」これがサッカー王国の現実だ
コパカバーナから滞在先へ帰る途中、本当に様々なサービスが「停止」していました。セレソン(ブラジル代表)の試合があると国が止まるといいますが、自国開催の準決勝ともなるとなおさらです。
サッカーの試合で停止する国「ブラジル」
最寄りの駅から滞在先へ戻る途中、薬局に寄って買い物をしようと思ったのですが、そこの薬局ではテレビの下に店員が座り込んで試合観戦しており、完全に店が停止中でした。もう完全入り口に背中見せてるし(笑)僕らもそんな風景に買い物を断念し、帰途へ着きます。写真を撮り忘れたのが唯一の後悔・・・
滞在先に戻ると試合はもう7-1に。 ブラジルサッカー史上最大級の惨劇にブラジル全土が動揺している様子がメディアで報じられました。
フェリパォン監督へのバッシング
あくる日の朝、新聞はもうフェリパォン監督へのバッシング祭りです。 2002年の日韓ワールドカップでブラジルを優勝に導いた名将も、この大会ですっかり犯罪者級の扱い。ブラジル人のサッカーに対する情熱って、本当に半端じゃないです。
「発想の転換のプロ」ブラジル人の精神
話はちょっと変わって、僕がブラジルを大好きな理由ってたくさんあるんですが、一番大きいのはブラジル人。何というか、 人生を幸せに生きる天才で、「発想の転換のプロ」だと思います。
実はこの「ミネイロンの惨劇」でも、そんな一面が垣間見れる出来事がありました。
「ミネイロンの惨劇」の1年後、お祝いのアニバーサリーイベント開催!?
「ミネイロンの惨劇」から1年、惨劇の会場となったミネイロンスタジアムでとあるイベントが開催されるとインターネット上で大きな話題になりました。その名も 「『ミネイロンの惨劇』アニバーサリー」。文字通りあの惨劇1周年を「お祝い」
しようとするイベントです。
実際にこのイベントは架空のもので、冗談半分でインターネット上に出回ったものでしたが、とにかくいろんな人がこの投稿をシェアしていました。 「悲しい過去を笑いに変える」ブラジル人の生きる術が垣間見えた出来事でした。個人的にはドイツのソーセージとビールを消費しまくる「オクトーバーフェス」とかやったら、実際楽しいと思います(笑)
「悲しい過去を笑いに変える」ブラジル人の人生観
他にもネット上ではいろんな動画が配信されて話題になりました。ここでは2つご紹介しますね。
1、ブラジルが決勝進出するように編集された動画
「7対1記念。もしもドイツが全ゴールを外していたら」
2、ポップなメロディーに乗せたパロディー動画
番外編
最後に、当時の状況が見れる写真を何点かご紹介しますね!
永遠のライバル・アルゼンチンに優勝されるのはブラジルにとってとんでもない屈辱なので、ドイツを応援している人が多かったです。
ちなみに、2016年リオオリンピックの時、キャラクターの一番最初の案は「流れ弾」でした。 スラム街の流れ弾という「負」のイメージを本気でキャラクターにしようとするのも、ブラジル人らしいと思います。
ブラジルがワールドカップ優勝する日を夢見て
というわけで、2014年にブラジル自国開催のワールドカップで起きた「ミネイロンの惨劇」レポートでした。
2018年のロシアワールドカップでもベルギーに敗れ、ベスト8止まりでしたが、いつかブラジルがまた世界の頂点に立つ日を心待ちにしています。
そしてこの記事を通して、少しでも「ブラジル人っていいなあ」と感じて頂けたら幸いです!これからもブラジルを愛する夫婦だからこその記事をご紹介していきますので、どうぞお楽しみに!
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