旅行は疲れるというあなたへ。「スロー・トラベル」でじっくり世界を感じよう!

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こんにちは、ぽんかも(妻)です。

 

夏本番が近づいてきましたね。どこにお出かけするか既に予定を決められている方も多いかもしれませんが、その前に!今日は一味違う旅の仕方「スロー・トラベル」をご紹介したいと思います。

 

旅行は好きだけど忙しないツアーは苦手だし、なんだか最近旅行自体ちょっとマンネリに感じる…という方にぜひ知ってほしい「スロー・トラベル」。今回は、

 

  • スロー・トラベルとは?
  • スロー・トラベルの3つのメリット
  • すぐに始められるスロー・トラベルの15の取り組み
  • スロー・トラベルにおすすめのスロー・シティとは?

 

など、スロートラベルのいろはをご紹介。この夏のお出かけの参考になると嬉しいです。

 

 

疲れる旅行はさらば!「スロー・トラベル」ってなに?

「スロー・トラベル」に明確な定義はありませんが、基本的には自分のペースで旅をする事を言います。わたしたちが思う「スロー・トラベル」に一番しっくりくる文章があったので、それを当ブログの定義としてご紹介します。

 

【「スロー・トラベル」は特定の交通手段というよりは、旅に於ける意識のことを言います。スロー・トラベラーは一回の旅行で出来る限り多くの観光名所や都市を回ろうとするよりも、 1つ1つの目的地をじっくり見て回り、地元の文化を体験することに時間をかけます。スロー・トラベルの考え方では、 多くの場所を少しずつ見るよりも、1つの小さなエリアを良く知る事の方が大切です。そうすることで次回の旅行に楽しみを残しておけます。】

 

Slow travel is not so much a particular mode of transportation as it is a mindset. Rather than attempting to squeeze as many sights or cities as possible into each trip, the slow traveler takes time to explore each destination thoroughly and to experience the local culture. Per the slow travel philosophy, it’s more important to get to know one small area well than it is to see only a little bit of many different areas—that way you’ll have something left to see on the next trip.

(出展:The Art of Slow Travel | SmarterTravel

 

スローフードから派生!旅行「スロー・トラベル」を解説

スロー・トラベルの概念は、1980年代にイタリアで始まったスロー・フード・ムーブメントから派生したものです。2000年になって、Pauline Kenny(ポーリーン・ケニー)さんによって”スロー・トラベル(Slow Travel)"という言葉が造られました。

 

スロー・フード・ムーブメント:

地域に根差した料理、地元の農業、共同体/コミュニティでの食事、伝統的な調理法を保存していこうという運動

    ↓

スロー・ムーブメント:

料理だけでなく、暮らしや人生そのものに関連すること

=食事、家族との関わり、繋がりを重視する

旅に於いては地元の人々や文化との関わり

 

※ここで言う” スロー”は「遅い」というネガティブな意味ではなく「じっくり」「個々のペースに合った」というポジティブな意味合いで使われています。

(参考:Definition of slow travel, BuzzWord from Macmillan Dictionary

 

疲れる旅行の対極!「スロー・トラベル」の定義とは?

今までの旅行というと、有名観光地や有名リゾートへ行き、沢山の観光名所を回り、短期間にいろんなアクテビティをして、きっちり旅行予定を立てて、それに沿って行動する、というのが一般的だったと思います。 そういう忙しい旅行って、その時は楽しくても帰ってくると逆に疲れている事があったりしませんか?

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スロー・トラベルは、そんな今までの旅行の対極を行く考え方です。

  • 旅程は変更あり、臨機応変
  • どこへ行くか、何をするかはその日その時々で決める
  • 旅先でのローカルな経験(食事や文化など)を重視

 などなど・・・

個人的には、 時間と予定の自由度がスロー・トラベルの鍵になると思っています。

 

そうは言ってもスロー・トラベルは欧米発祥の考え方。欧米に比べて日本の一般企業のお休みは短いのでまるっきり同じようにとはいかないですが、少し考え方を変えるだけでいつもの旅がスロー・トラベルに変わります。今までの旅行の仕方だと疲れてしまう、どこに行ってもなんとなく物足りなさを感じる、マンネリかも…という方はぜひスロー・トラベルを取り入れてみてください。

 

「スロー・トラベル」をおすすめする3つの理由

ではどうして私たちがスロー・トラベルを推進しているか、その理由を大きく3つに分けてご紹介します。

  1. 旅先への愛着が増す
  2. 環境にやさしい
  3. お財布にもやさしい 

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  1. 旅先への愛着が増す
    ゆっくりペースで旅をすることで、その土地を知る時間や機会を持つ事が可能になります。そうすると その街の良さがより良く分かって愛着が増します。また行きたいと思う心のふるさとのような場所になるかもしれません。

  2. 環境にやさしい
    スロー・トラベルでは飛行機より電車や車での移動を選ぶことが多いですし、自転車や徒歩での移動を選べばより環境にやさしいです。また 地元の生活や文化を尊重した旅でもあるので、そういう意味でも旅先の環境に配慮した考え方だと言えます。

  3. お財布にもやさしい
    実はお財布にもやさしいスロー・トラベル。移動が少ないほど交通費が浮きますし、 ホームステイや滞在型の宿泊施設を選べば自炊も出来るので食費も浮きます。その分体験にお金を使う事が出来るかもしれません。

 

すぐに始められる!「スロー・トラベル」のコツ15選

スロー・トラベルには決まったやり方やルールなどはありません。気軽に出来る事を取り入れながら自分だけのスロー・トラベルを楽しんでみましょう。

 

  • 現地の言葉を覚える
  • 地元の人との関わりを持つ
  • ガイドブックに頼りすぎない
  • 予定や行先を詰め込みすぎない
  • 急ぎすぎずリラックスする時間を取る
  • 旅先を舞台にした小説を読んだり映画を見る
  • 1カ所の滞在時間や滞在日数を長めに設定する
  • 地元密着型のイベント/お祭りなどに参加する
  • 自由度高めな旅程を立て、臨機応変に行動する
  • 歩くorレンタサイクル/公共交通機関を利用する
  • 地元のレストラン・カフェ・食堂で地元料理を食べる
  • To Doリストや「絶対見るべき○○」に振り回されない
  • カウチサーフィン、Airbnbなどのホームステイを利用する
  • 予定外のアクシデントも楽しむ気持ちを忘れない(迷子etc.)
  • メディア露出の多いスポット、SNSで流行っている場所を避ける 

 

これはあくまで一例ですので、もし自分がスロー・トラベルするならどんなことが出来るか、どんなことをしたいか考えてみてくださいね。

 

「スロー・トラベル」で気を付けるべき3つの注意事項

さて、ここまでスロー・トラベルの魅力をたっぷりお伝えしてきましたが、ここで注意してほしいことも伝えておきたいと思います。

  1. 必要な情報収集は怠らない
  2. 押し付けない
  3. 状況によって取り入れる

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  1. 必要な情報収集は怠らない
    いくら予定を決めすぎない、ガイドブックに頼りすぎないとは言っても、旅行をする際に必要な情報ってやっぱりあります。これは特に海外旅行に言えることですが、 危ないエリアや時間帯、その土地ならではの風習・文化など、知っておかないとトラブルに巻き込まれる可能性がある事に関しては情報収集を怠らないようにしてくださいね。

  2. 押し付けない
    スロー・トラベルは人によって合う・合わないがあると思います。旅行中は忙しくてもいいからいろんなものを見たい!いろんなことをしたい!という人には、逆に物足りなかったりつまらなく感じてしまうかもしれません。特に2人以上で旅行する際にはどんな旅行にしたいか擦り合わせをするのがおすすめです。

  3. 状況によって取り入れる
    スロー・トラベルはどんな状況にも合う訳ではありません。気軽に行ける場所ならいいかもしれませんが、 一生に一度行けるかどうかという国や、やっとのことで貯めたお金で行く念願の旅行ということであれば、出来るだけいろんな予定を入れた方が楽しめるかもしれません。状況に応じて上手にスロー・トラベルを取り入れられたらいいですね。

 

私たちが旅行で実践している「スロー・トラベル」な取り組み

わたしたちは地元の生活感や空気感を感じられる旅が好きなので、基本的に旅行へ行く際は国内外問わず「スロー・トラベル」を意識しています。中でもいつもやっている取り組みをご紹介します。

 

  • 事前のリサーチは少しだけ
  • ガイドブックは持っていかない
  • 観光地スポット巡りより街歩き中心
  • 行き・帰りの日程だけざっくり決めておく
  • 地元のお店を利用/地元の人と話してみる

 

わたしたちの旅は行き当たりばったりが基本。時には行きたかったお店がお休みだったり迷子になったりとハプニングもありますが、それも良い思い出。ガイドブックをなぞった予定通りのスムーズな旅より、なんなら楽しかったりします。また疲れたらお宿に戻ってお昼寝したりと、とにかく自由気ままに旅をしています。体力的には多少疲れることもありますが、 旅が終わったあとは不思議と元気になっています

 

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もちろん有名観光地や観光スポットを訪れる事もありますが、 無理に旅程に組み込まないようにしています。いくつか気になる観光スポットがあっても、絶対に全部訪れなきゃ!という気持ちは持たず「行けたら行ってみよ~」ぐらいのゆるさを心掛けています。

 

「スロー・トラベル」を肌で感じられる「スロー・シティ」に行こう

スロー・トラベルに出かけてみたいけど、どこに行ったらいいのかわからないという方には、スローシティを訪れてみるのもおすすめです!

 

スロー・シティ(チッタ・スロー):

グローバル化や画一都市化を避け、地域の食や農産物、歴史・文化(独自性)、自然環境(持続可能性)を尊重した、住民主体の住みやすいまちづくりを進める運動/その認定を受けた街のこと。

 

スロー・ムーブメントの考えを基にして1999年にイタリアで始まったこの運動には、現在世界30の国と地域で262の街が加盟。(2019年7月現在)

(参考:Welcome to Cittaslow International | Cittaslow International

 

魅力たっぷり!世界の「スロー・シティ」を3つご紹介

では実際にどんなスロー・シティがあるのか、世界に点在する素敵なスロー・シティを3つご紹介します!私たち自身まだ行ったことはないので、早速行きたい先リストに追加したいと思います。

  1. Orvieto(オルヴィエート)イタリア
  2. Dzialdowo(ヂェルドォウボ)ポーランド
  3. 鳳林、台湾

 

  1. Orvieto(オルヴィエート)イタリア:
    チッタ・スロー国際連盟の本部が置かれている街。 中世の城壁が残り『世界一美しい丘上都市』とも呼ばれています

  2. Dzialdowo(ヂェルドォウボ)ポーランド
    スロー・シティ発祥の国イタリアの次に加盟都市の多いポーランド。中でもヂェルドォウボはワルシャワから電車で1時間半とアクセスしやすい街です。 自然に囲まれた小さな街ですが、歴史的な建物が整然と並んでいる姿は物語に出てくるような雰囲気があります

  3. 鳳林、台湾:
    台湾で初めてスロー・シティに認定された街。サイクリストにも人気の街ながら、 素朴な農村風景が残りゆったりした時間を過ごす事が出来ます

 

日本にもあるよ!「スロー・シティ」の2都市をご紹介

実は、 日本にも厳しい認定基準をクリアしたスロー・シティ加盟都市があります。いずれも美しい自然景観と独自の食文化を持った素敵な街。あまりスロー・シティを全面に出した観光誘致などはしていないようですが…なんにせよ魅力たっぷりの両都市です。

 

  1. 宮城県気仙沼市

    日本で初めてスロー・シティに認定された気仙沼市は、海と暮らす街。唐桑地区の独自の牡蠣養殖、元吉地区の気仙沼市指定無形民俗文化財の「山田大行列」などが有名。 復興まちづくり、復興エコツーリズムにも力をいれています

     

  2. 群馬県前橋市赤城地域
    前橋市(赤城)は、日本百名山の1つでもある赤城山の他、多くの温泉を有しています。夏にはホタル観賞、秋・冬にはワカサギ釣りなど、 自然の中で楽しめるアクティビティが沢山!都内からのアクセスも良いので気軽に訪れる事が出来ますね。

    (公式サイト:前橋まるごとガイド |

 

疲れる旅行にはお別れ。「スロー・トラベル」で世界を感じよう!

旅先の良さをじっくり味わえるスロー・トラベル。 わたしたち自身、スロー・トラベルを意識するようになってから、より思い出深い旅が出来るようになりました

 

忙しい毎日を送っている方こそ、旅行中はちょっとスローダウンしてのんびり過ごしてみるのも素敵なもの。ぜひこの夏の旅行から「スロー・トラベル」を実践してみませんか?

 

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