こんにちは!かさご(夫)です
いまのブルーベリーファームでの仕事を始めて、早くも2ヵ月が経とうとしています。相変わらず最高の職場と、相変わらず問題児だらけのヨーロッパ人たちですが、今日は久々に日本のお話をしたいと思います。テーマはタイトルのとおりで、「夢に向かって挑戦する人と、挑戦しないで馬鹿にする人」。特に日本では顕著な風潮だと思うのですが、今日はそんな社会の波に一石投じたいと思います。
- 社会のレールを外れることは、そんなに悪いことなのか?
- 自分の意思でレールから外れる?自分の意思を無視してレールに留まる?
- 挑戦する人を馬鹿にするヒマな人
- アメトーク「すごいよ西野さん芸人」に見る日本の縮図
- レールを進んで手に入るもの。高収入?豊かな暮らし?
- あなたの人生。あなたのレールはどこにある?
社会のレールを外れることは、そんなに悪いことなのか?
日本には、とにかく決まりきったレールがあります。「とにかくよく勉強して、良い大学に入って、良い企業に入る」。人生も同じで、「○歳までに結婚して、○歳までに子供を持って、○歳までにマイホーム購入」などなど、多少の違いがあれど、だいたいこんなレールの上を多くの人が進んでいる気がします。
ここで重要なのは、「自分が好きで選んでいるか」よりも「いかに他人と同様にするか」。要するに、「他人からどう思われるか」が優先されてしまって、一種の見栄のような役割を担っていると思います。
自分の意思でレールから外れる?自分の意思を無視してレールに留まる?
そんな日本の風潮の中では、レールを外れることは「悪」とみなされることもあるし、ものすごく勇気が必要なことだと思われているかもしれません。学校を中退する人、脱サラする人、自らの意思で結婚しない人。そのどれにも「負」のイメージが纏わりついているし、「リスクを犯す」なんて風に捉えられることも多々ありますよね。
でもここで注目したいのは、少なくともこうした人たちは「自分の意思で、自分で道を選択している」ということ。たとえそれが世間一般で変だとかリスキーだとか言われようが、そういう人たちは己の心に忠実に従って、時には勇気を振り絞ってそういう選択をしています。こういう意味では、特に選択もしないでなんとなくレールの上を歩いている人より、はるかに素敵だと思うのです。
挑戦する人を馬鹿にするヒマな人
もし社会のレールと自分の意思が完全に一致していれば、それは素晴らしいことだと思います。ストレスフリーな暮らしが送れるのかもしれません。問題は、自分の意思と反しているにもかかわらず、なんとなくレールを進めばいいやって思っている人。あるいは、自分のやりたいこととは違うとわかっていても、「今の暮らしが~だから」とか「食べていけない」とかいう観測的理由で、たっくさんのストレスを抱えながらもレールの上に留まり続ける人。
こういうタイプの人こそが、まさに「挑戦しないで馬鹿にする人」の典型だと思います。理由はいたってシンプル。自分が踏み出したくても踏み出せない世界の人たちが成功することが悔しいから。要するに嫉妬ですね。だからやってもいないのに、「そんなの甘いよ」とか、「そんなうまくいくわけないよね」とか馬鹿にしたがるんです。もしそういう人たちが成功したら、自分がレールにとどまり続けた時間と労力を否定することになってしまう。だから自分のそうした苦労を肯定するために、彼らの失敗がエネルギー剤になるのです。「自分は踏み出す勇気もないくせに、勇気を持って踏み出した人を僻む」という、客観的に見ればかなりタチの悪いタイプなのです。
アメトーク「すごいよ西野さん芸人」に見る日本の縮図
こうした風潮は田舎や都会に限らず、日本のいたるところで見られると思います。そして以前、人気のテレビ番組「アメトーク」を観ていたときに、この縮図が凝縮されている回をたまたま目にしました。
そのときのテーマは「すごいよ西野さん芸人」。お笑い芸人を辞め、絵本作家などさまざまな活動を行っているキングコングの西野さんを特集した回で、個人的に西野さんも好きなので、すごく面白そうと思って観始めました。
しかし、ふたを開けてみてビックリ!番組では西野さんの活動を紹介しつつも、そのどれもが「なんかこんなことやってるんだって」みたいな、とってもネガティブな切り口で放送していました。「すごいよ西野さん」とか言っておきながら、結局は「普通じゃない」芸人を馬鹿にするだけの1時間。面白おかしく「イジって」番組が進んでいましたが、観ていて非常に気分の悪い内容でした。
レールを進んで手に入るもの。高収入?豊かな暮らし?
こうしたレールの根底にあるのは、一言で言えば「いかに高収入の安定した暮らしを手にできるか」だと思います。高収入はすごくいいことだとみんな思い込んでいるし、もちろんそれでこそ得られるものもあるのかもしれません。
でももし日本の企業で一般的な働き方をするなら、得るものの代わりに失うものがどれだけあるでしょうか?奥さんとの時間、子供との時間、時間に追われない暮らし、ストレスフリーな毎日、自然に囲まれた環境。みんなそんなものには目もくれず、給料のためなら犠牲を厭わないのでしょうか?
あなたの人生。あなたのレールはどこにある?
優先順位は人それぞれですが、僕たちはそのどれも失いたくないので、それを根底に自分たちの暮らしを設計しています。正直なところ、お金とかその辺は二の次です。そして自分たちの思うとおりに暮らしたいので、レールはとっくのとうに外れてしまったし、これから近づいていく気もありません。むしろ一般の方の「普通」とはますます離れた生活を送っていくと思います。
特に「挑戦」をしている意識はないのですが、着実に自分たちの思い描いている「夢」や「理想」に向かっているつもりなので、きっと「満足度」みたいなものも高いのだと思います。少なくとも日本でなんとなくサラリーマンをしていた3年前に比べたら、満足度は500倍くらい高いです(笑)
そして時に「挑戦しないで馬鹿にする人」から揶揄されることもありますが、自分で自分の人生も決められないで不満タラタラな人に、根拠のないあんなことやこんなことを言われるのは、正直大きなお世話だと思っています。実は先日もそんなヒマな人から暖かいバッシングを頂戴したので、つれづれなるままに思っていることを綴ってみました。
どうかこの日本独特の「堅苦しさ」がもうちょっと緩和されますように(笑)そしてみんなが人生を選択できるようになったら、きっと日本はすごく素敵な国になると思います。海外に来るたびに痛感するこの思いを、今日はちょっとシェアしてみました。
広大なアマゾン川の夕間暮れ。僕たちが「生きているつもり」の世界は思った以上に狭い。
travellingplatypus.hatenablog.com
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